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第6回 「新しいドメインなのにメールが届かない?」実は「信頼づくり」が必要です!

ステップメール

中小企業のマーケティングご担当者様、そしてメール配信システムの管理をされている皆さん、こんにちは!

これまでの記事で、メールが「お客さま」に届くための土台作り、目標値、そしてリストの鮮度がいかに重要かをお話ししてきました。メールを「届ける」ための土台は、これで少しずつ見えてきたのではないでしょうか。

さて、今回は、事業拡大やブランド変更などで「新しいメールアドレスのドメイン」を使い始める方、あるいはこれから検討している方に、ぜひ知っておいてほしい大切なステップについてお話しします。それは、「ドメインウォームアップ」です。

「新しいドメインって、何もしなくても使えるんじゃないの?」「いきなり大量に送っても大丈夫じゃない?」

そう思われるかもしれません。しかし、実は新しいドメインは、生まれたばかりの「赤ちゃん」のようなもの。しっかりと「信頼づくり」をして「育てる」必要があるんです。

ビジンコ
ビジンコ

えー!新しいドメインなのに、メールが届かないことってあるんですか?
いきなり使えないなんて、なんだか損した気分…

そうですよね。でも、これは決して損ではありません。

むしろ、この「信頼づくり」を丁寧に行うことで、あなたのメールは将来にわたってお客さまに確実に届くようになるんですよ。

なぜ「ドメインウォームアップ」が必要なの?新規ドメインは「赤ちゃん」

あなたが新しいメールアドレスのドメイン(例:@biz-create.comの「biz-create.com」の部分)を使い始めたとしましょう。

この新しいドメインは、GoogleやYahoo!メールなどの受信ボックスから見ると、「これまでメールを送信した実績がない、未知の送り主」と判断されます。

例えるなら、生まれたばかりの赤ちゃんが、周りの人からまだどんな人物か分からないのと同じです。信用も実績もゼロからのスタートなんです。

【具体的な事例】

とある中小企業F社は、事業拡大に伴い、新しいドメインでメールマガジンを配信することにしました。

「すぐにでもお客さまに新サービスを知らせたい!」と意気込み、登録済みのお客さま約5万件に対し、新しいドメインからいきなり一斉メールを送信。

すると、翌日から大量のエラーメールが返ってきたり、迷惑メールフォルダに直行したりと、ほとんどのメールが届かない事態に。

慌ててGoogle Postmaster Toolsを確認すると、新しいドメインの「評判」が「悪」になっていたそうです。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

受信ボックスは、新しいドメインから「いきなり大量のメールが送られてくる」と、「これは迷惑メールを送ろうとしている危険なドメインかもしれない」と疑いの目を向けます。

そして、迷惑メールを配信する業者と見なされると、あっという間にブロックされてしまい、せっかくのメールがお客さまに届かなくなってしまうのです。

「信頼度」を上げる慣らし運転!ドメインウォームアップの具体的な手順

このような最悪の事態を防ぎ、新しいドメインの「信頼度」を段階的に上げていく作業を「ドメインウォームアップ」と呼びます。

これは、新しい車をいきなり全開で走らせるのではなく、最初はゆっくり慣らしていく「慣らし運転」に似ています。

特にGmailへの配信を最適化するための戦略として、以下の手順が推奨されます。

【ドメインウォームアップの一般的な手順(目安)】

ステップ1:少量のメールからスタート(1日目~数日間)

まずは、1日目50通のメールから始めましょう。

社内のメンバーや、普段からメールのやり取りがある、信頼できる少数のお客さま(オプトイン済みリスト)など、高いエンゲージメント(開封、クリック、返信など)が期待できるアドレスに送信します。

特に、OutlookやYahoo!のようなプロバイダでは、ユーザーの行動(迷惑メール報告ボタンのクリックなど)が送信者評価に大きく影響します。そのため、最初の段階で迷惑メール報告をされないよう細心の注意が必要です。

この期間は、画像やリンク、宣伝色の強い文言の使用は避け、返信やスター付け、受信トレイへの移動など、人による積極的な操作を促すシンプルな内容にしましょう。

ステップ2:段階的に送信量を増やす(数日~数週間)

問題がなければ、翌日以降、徐々に送信量を増やしていきます。

例えば、最初の7日間は毎日100通ずつ増やすようにし、その後は1日500通ずつ増やして5,000通/日までを目指します。

Gmail向けには、以下のような目安で増やしていくと良いでしょう。

1日目: 50通

2日目: 150通

3日目: 250通

4日目: 350通

5日目: 450通

6日目: 550通

7日目: 650通

8日目: 1,150通

9日目: 1,650通

10日目: 2,150通

…(以降、500通ずつ増加)

16日目以降: 5,000通以上

最初の10日間は、本格的なメルマガ配信などを避けましょう。

また、送信時間は多様化し、同じ件名を繰り返すのは避けましょう。

ステップ3:送信量に応じて監視を続ける

Google Postmaster Toolsを活用し、ドメインの評判、エラー率、迷惑メール報告率を毎日チェックします。

特に、Gmailのドメイン評価は遅延する可能性があるため、すぐに反映されなくても焦らず、48~96時間は様子を見ましょう。

もし迷惑メール報告率が0.15%を超えた場合は、送信量を減らすなどの調整が必要です。

もしデータが7日経過しても表示されない場合でも、信頼性を確立するために徐々にウォームアップ量を増やし続けましょう。

ドメインウォームアップの窓口を提供しているプリモポストによると、新規ドメインだと15万通程度の配信が必要になることもあるそうです。

ビジンコ
ビジンコ

なるほど!いきなり全部送るんじゃなくて、少しずつ『いい子だよアピール』をしていくんですね!地道な努力が大事なんだなぁ。

その通り。地道な努力こそが、将来の安定したメール到達率につながるんです。

ウォームアップ成功のための注意点とプロに頼むメリット

ドメインウォームアップは、時間と手間がかかる作業です。

しかし、これを怠ると、せっかくのメールマーケティングが無駄になってしまうだけでなく、あなたの会社のドメイン全体の信頼性にも悪影響を及ぼしかねません。

【ウォームアップ成功のための注意点】

  • 焦らない:結果を急がず、数週間から数ヶ月のスパンで計画的に行いましょう。
  • 品質を重視:ウォームアップ中は、特にメールの内容の質を高く保ち、迷惑メール報告されないよう細心の注意を払います。
  • ツールで監視:Google Postmaster Toolsなどの監視ツールを常に活用し、異常がないかチェックし続けることが重要です。

「なんだか、やることがたくさんあって大変そう..。」そう感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

もし、自社でのウォームアップが難しいと感じる場合は、当社のような専門業者に相談することをおすすめします。

プロは、過去の経験とデータに基づいて、あなたの状況に最適なウォームアップ計画を立て、実行をサポートしてくれます。

【オートビズからのお知らせ】

新規ドメインのウォームアップが必要。

でも、どこに頼めばいいか分からない、とお悩みでしたら、ぜひ一度オートビズにご相談ください。専門のスタッフが、あなたの大切なドメインのウォームアップを行う専門業者の紹介も行っております。

専門家と協力することで、より確実に、そして効率的にドメインの信頼性を高め、あなたのメールがお客さまに確実に届くようになります。

新しいドメインでのメール配信を成功させるために、ぜひ「ドメインウォームアップ」を意識して取り組んでみてください。

これからも、お客さまとの素晴らしいコミュニケーションのために、メールセキュリティと到達率向上に努めていきましょう!

令和時代の届くメールの新常識シリーズ

第1回 もしかして「迷惑メール」扱い?令和時代の「届くメール」の新常識
第2回 「届くメール」への第一歩!あなたのメールの「評判」Googleで無料でチェックする方法
第3回 「届くメール」の最終兵器!SPF、DKIM、DMARCって何?ゼロから解説
第4回 あなたのメルマガ、ちゃんと見られてる?「開封率40%」を目指す最新目標値
第5回 「昔のリスト」がメールを届かなくする!?知らないと損する「リストの鮮度」の話
第6回 「新しいドメインなのにメールが届かない?」実は「信頼づくり」が必要です!
第7回 「メールが届かない」原因はIPにも?知っておきたい「IPアドレスの評判」
第8回 【これだけで変わる!】迷惑メールにならない!件名と本文の「鉄則」
第9回 開封率40%超えへ!「届いて読まれる」メルマガに変える問題解決ガイド
第10回 「開封・クリック」を獲り続ける!これからのメルマガマーケティング戦略と設計図