中小企業のマーケティングご担当者様、そしてメール配信システムの管理をされている皆さん、こんにちは!
これまでの記事で、あなたのメルマガを受け取り手の受信箱に確実に届けるための、メールの身分証明書やドメインの評判や信用といった「技術的な対策」についてお話ししてきました。
「よし、これでメルマガは完璧に届くはず!」
そう思って送ったメールが、なぜか迷惑メールフォルダに入ってしまったり、メールサービスからブロックされてしまったりすることはありませんか?

え、技術的な対策をしても、まだ迷惑メールに入っちゃうことがあるんですか?
ショックです…!
そうなんです。実は、迷惑メールと判断されるかどうかは、送っているメールアドレスやドメインがどれくらい信用されているかだけでなく、メルマガの「件名」や「本文の内容」も大きく関係しています。
せっかく送ったメールが迷惑メールに入ってしまっては、受け取り手に読まれることはありません。
これでは、どんなに素晴らしい商品やサービスの案内も、どんなに役に立つことを伝えても、全く意味がなくなってしまいますよね。
今回は、あなたのメルマガが迷惑メールと判断されないための、件名と本文の「鉄則」をご紹介します。
これだけ意識するだけで、あなたのメルマガがぐっと上がるように受信箱に届きやすくなるはずです。
受信ボックスに嫌われるメルマガの「件名」とは?

件名は、受け取り手がメールを開くかどうかを判断する「顔」です。
メールサービスもこの件名を非常に注意深く見ています。
以下のような件名は、迷惑メールと判断されやすいため、注意が必要です。
「お金」に関係する言葉を使いすぎている
「無料」「当選」「儲かる」「借金」「現金」「限定」などの言葉を使いすぎると、迷惑メールと判断されやすくなります。
迷惑メールは、お金をだまし取るものが多いからです。 これらの言葉を使う場合は、内容に関係があることを明確にし、過剰に強調しないようにしましょう。
「!」や「?」「☆」などの記号が多すぎる
件名に記号を過剰に使うと、迷惑メール業者が使う手口だと判断されることがあります。
記号は適度に使い、件名全体をシンプルに、分かりやすくしましょう。
「今すぐ」「緊急」など、必要以上に「緊急性」をあおる言葉
受け取り手を無理に急かすような言葉も、迷惑メールと判断される可能性があります。
本当に緊急性がある内容の場合のみ使い、そうでない場合は「役に立つこと」を伝える件名にしましょう。
「誰にでも当てはまるような」あいまいな件名
「こんにちは」「お知らせ」など、誰にでも当てはまるような件名は、受け取り手に「関係ないメール」だと思われがちです。
メールサービスは、受け取り手が開かないメールを「迷惑メール」だと判断する傾向があります。
読者の名前や会社名を件名に自動で入れることを使うなどして、受け取り手に「これは自分宛だ!」と思わせる個別配信を心がけましょう。
受信ボックスに嫌われるメルマガの「本文」とは?

件名でメルマガが開かれたとしても、本文の内容が原因で迷惑メールと判断されてしまうこともあります。
特に注意すべきポイントは以下の通りです。
過剰な「追跡用のURL」や短縮URL
メルマガの効果測定のためにURLの後ろにつける特別なコード(どこからアクセスしたかを分かるようにするためのもの)(UTMパラメータ)や短縮URLを使うことはありますが、過剰に多すぎたり、不自然な短縮URLだったりすると、迷惑メールと判断されやすくなります。
迷惑メール業者が身元を隠すためによく使うからです。必要なリンクのみを使い、短縮URLを使う場合は信頼できるサービスを選びましょう。
マルチパートメールでテキストメールも送るようにすることで、URLの影響を減らすことができます。
画像だけの内容や、画像とテキストのバランスが悪い
画像ばかりでテキスト(文字)がほとんどないメルマガは、メールサービスが内容を調べて理解するのが難しいため、迷惑メールと判断されることがあります。
画像とテキストのバランスを考え、重要な情報はテキストでしっかりと伝えるようにしましょう。
マルチパートメールでテキストメールも自動で送るように設定することも大切です。
「迷惑メールによく使われる表現」や不自然な日本語
「無料で稼げる」「期間限定」「投資で大儲け」といった、迷惑メールによく見られる表現や、不自然な日本語、誤字脱字が多い内容は、メールサービスに警戒されます。
内容をしっかりと見直し、自然な日本語で、受け取り手に役に立つことを伝えましょう。
「迷惑メールにされない」件名と本文の「鉄則」

こんなに気を付けることがあるなんて、知らなかったです..!
じゃあ、どうすれば迷惑メールにならずに、読んでもらえるメルマガになるんですか?
良い質問だね!では、あなたのメルマガを迷惑メールと判断されないために、件名と本文で意識すべき「鉄則」をまとめます。
- 読者にとって「役に立つこと」を一番に考える
メルマガは、受け取り手に役に立つ情報を届けるためのツールです。読者が「これを読みたい!」と思うような価値ある内容を、件名で明確に伝えましょう。 - 「4Uの原則」で件名を作る
効果的な件名を作るための「4Uの原則」を意識しましょう。- Useful(有益性):読者にとって役に立つことがあるか?
- Urgent(緊急性):今すぐ知りたいと思うような情報か?
- Unique(独自性):他にはない特徴や内容か?
- Ultra specific(超具体性):はっきりと具体的な内容か?
- 本文は「読みやすさ」と「信頼感」を重視する
- 分かりやすい言葉で、簡潔に伝える。
- 画像とテキストのバランスを良くし、マルチパートメールで送る。
- 不自然な表現や過剰な記号、短縮URLは避ける。
- お客さまにとって価値ある情報や解決策を提供する。
- 「送信元が信頼できるのかを確認するもの」は必ず設定する
件名や本文の内容も重要ですが、前提としてメールの身分証明書である送信ドメイン認証(SPF、DKIM、DMARC)の設定が正しく行われていることが非常に大切です。これはメールをたくさんの人に一斉に送るツールで設定できます。
あなたのメルマガが受け取り手に確実に届き、そして読まれるためには、送っているメールアドレスやドメインがどれくらい信用されているかを保つだけでなく、「件名」と本文の「内容」も非常に大切です。
迷惑メールと判断されないための「鉄則」は、受け取り手にとって役に立つことを、分かりやすく、そして信頼できる形で伝えることです。
過剰な表現や迷惑メールと疑われるような内容は避け、4Uの原則などを使い始めるながら、受け取り手が「開いてよかった!」と思えるメルマガを目指しましょう。

件名と本文を見直すだけで、迷惑メールに入らなくなるんですね!
これなら今日からでもできる!
その通り!これだけ意識して実践するだけで、あなたのメルマガが迷惑メールフォルダではなく、受け取り手の受信箱にぐっと上がるように届くようになるはずです。
次回は、今送信メールの開封率が40%に達していない場合、どのように課題を見つけて解決していくかお伝えいたします。お楽しみに!
令和時代の届くメールの新常識シリーズ
第1回 もしかして「迷惑メール」扱い?令和時代の「届くメール」の新常識
第2回 「届くメール」への第一歩!あなたのメールの「評判」Googleで無料でチェックする方法
第3回 「届くメール」の最終兵器!SPF、DKIM、DMARCって何?ゼロから解説
第4回 あなたのメルマガ、ちゃんと見られてる?「開封率40%」を目指す最新目標値
第5回 「昔のリスト」がメールを届かなくする!?知らないと損する「リストの鮮度」の話
第6回 「新しいドメインなのにメールが届かない?」実は「信頼づくり」が必要です!
第7回 「メールが届かない」原因はIPにも?知っておきたい「IPアドレスの評判」
第8回 【これだけで変わる!】迷惑メールにならない!件名と本文の「鉄則」
第9回 開封率40%超えへ!「届いて読まれる」メルマガに変える問題解決ガイド
第10回 「開封・クリック」を獲り続ける!これからのメルマガマーケティング戦略と設計図