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第7回 「メールが届かない」原因はIPにも?知っておきたい「IPアドレスの評判」

ステップメール

中小企業のマーケティングご担当者様、そしてメール配信システムの管理をされている皆さん、こんにちは!

これまでの記事では、あなたのメールが「お客さま」に確実に届くために、ドメインの評判、なりすまし対策、リストの鮮度、そして新しいドメインの「慣らし運転」であるウォームアップの重要性についてお話ししてきました。

メール到達率を上げるための様々な要素を学んできましたが、実はもう一つ、非常に大切な評判があります。

それは、あなたのメールがインターネット上を流れる「通り道」の「評判」です。

具体的には、メールを送信するサーバーの「IPアドレスの評判(IPレピュテーション)」について、今回は深掘りしていきましょう。

ビジンコ
ビジンコ

IPアドレスって、パソコンとかインターネットの住所みたいなものですよね?
それがメールの届きやすさに関係するんですか?

そうなんです。IPアドレスは、あなたのメールがどこから来たのかを示す「住所」のようなものです。

この「住所」の評判が悪いと、せっかくのメールがお客さまの元に届く前にブロックされてしまう可能性があるんです。

IPレピュテーションとは何か?メールの「通り道」の信頼性

IPアドレスは、インターネット上の機器を識別するための番号です。

あなたがメールを送信するとき、そのメールは特定のサーバーのIPアドレスを経由してお客さまに送られます。

このIPアドレスには、過去のメール送信履歴に基づいた「評判(レピュテーション)」が常に付与されています。

IPレピュテーションとは、簡単に言えば、そのIPアドレスから送られてくるメールが「信頼できるか、信頼できないか」を判断する指標のことです。

メールサービスプロバイダー(Gmail、Yahoo!メールなど)は、このIPレピュテーションを非常に重視しています。

なぜIPレピュテーションが重要なのか?悪い評判の落とし穴

IPレピュテーションが悪いと、あなたのメールは以下のような「落とし穴」にはまってしまいます。

  • 迷惑メールフォルダへの直行:最も一般的な結果です。受信ボックスが「このIPからのメールは怪しい」と判断し、迷惑メールフォルダに振り分けてしまいます。
  • メールのブロック(受信拒否):悪質なIPアドレスと判断されると、メールそのものが受信を拒否され、お客さまの元に一切届かなくなります。
  • ドメインレピュテーションへの悪影響:IPレピュテーションとドメインレピュテーションは密接に関連しています。IPレピュテーションが悪いと、連鎖的にあなたのドメインの評判も悪化してしまう可能性があります。

【具体的な事例】

中小企業G社は、安価なメール配信サービスを利用していました。

ある日突然、以前は届いていたはずのメルマガが届かなくなり、開封率が急落。

調査の結果、G社が使っていたサービスが提供する「共有IPアドレス」が、他のユーザーのスパム行為によってブラックリストに登録されていたことが判明しました。

G社の責任ではないにもかかわらず、そのIPアドレスを使っていたことで、メールが届かなくなってしまったのです。

このように、IPレピュテーションは、あなたの意図とは関係なく悪化する可能性もあります。

特に、複数のユーザーで一つのIPアドレスを共有する「共有IP」を利用している場合は、他者の送信状況に影響されるリスクがあるため注意が必要です。

参考:オートビズのIP対応

オートビズでは、複数のIPアドレスを保有しており、万が一提供している共有IPの評価が悪化するようなことがあっても、すぐに健全な別のIPアドレスに切り替える体制を整えています。

これにより、お客さまのメール到達率への影響を最小限に抑える努力をしています。

IPレピュテーションを健全に保つ方法:あなたの「通り道」を守るチェックリスト

IPレピュテーションを健全に保つためには、日々の運用と定期的なチェックが欠かせません。

IPレピュテーションを健全に保つためのチェックリスト

1.クリーンなリストへの送信習慣を維持する

  • 許可を得たリストにのみ送信する:スパム行為と見なされないよう、必ずオプトイン(送信許可)を得たお客さまにだけメールを送ります。
  • 迷惑メール報告を最小限に抑える:前回の記事でお話ししたように、お客さまが「迷惑だ」と感じるメールを送らないことが重要です。
  • 高いエラー率を避ける:定期的なメールクリーニングを行い、無効なアドレスへの送信を減らします。

2.IPアドレスのタイプを理解する

  • 共有IPアドレス:複数のユーザーで同じIPアドレスを共有するタイプです。手軽に利用できますが、G社の事例のように、他のユーザーの悪い送信習慣に影響されるリスクがあります。
  • 専用IPアドレス:あなた(あなたの会社)だけが使用するIPアドレスです。コストはかかりますが、レピュテーションを自分で完全に管理できるため、大規模なメール送信を行う企業には推奨されます。
  • もし共有IPを使っている場合は、提供しているサービスがIPレピュテーション管理を適切に行っているか確認しましょう。

3.IPレピュテーションチェックツールを活用する

  • 多くのウェブサイトで、自分のIPアドレスがブラックリストに登録されていないかを確認できるツールが無料で提供されています。
  • これらのツールを定期的に利用し、異常がないか監視しましょう。

4.ドメイン認証を徹底する

  • SPF、DKIM、DMARCといったドメイン認証設定が正しく行われていることを確認します。これらは、メールが「本物」であることを証明し、IPレピュテーションにも良い影響を与えます。
ビジンコ
ビジンコ

IPアドレスって、すごくデリケートなんですね!うちは共有IPだけど、ちゃんと管理されてるか、チェックしてみよう!

そうなんです。ドメイン評価とIPアドレスの評価は、あなたのメールがお客さまの受信ボックスに到達するための「両輪」のようなものです。

どちらか一方の評判が悪くても、メール到達率は下がってしまいます。

IPレピュテーションは、メールマーケティングの成功を左右する見えない「力」です。

日々の健全な送信習慣と、定期的なチェックを心がけることで、あなたのメールが常に「お客さま」にスムーズに届くよう、しっかりと「通り道」を守っていきましょう!

令和時代の届くメールの新常識シリーズ

第1回 もしかして「迷惑メール」扱い?令和時代の「届くメール」の新常識
第2回 「届くメール」への第一歩!あなたのメールの「評判」Googleで無料でチェックする方法
第3回 「届くメール」の最終兵器!SPF、DKIM、DMARCって何?ゼロから解説
第4回 あなたのメルマガ、ちゃんと見られてる?「開封率40%」を目指す最新目標値
第5回 「昔のリスト」がメールを届かなくする!?知らないと損する「リストの鮮度」の話
第6回 「新しいドメインなのにメールが届かない?」実は「信頼づくり」が必要です!
第7回 「メールが届かない」原因はIPにも?知っておきたい「IPアドレスの評判」
第8回 【これだけで変わる!】迷惑メールにならない!件名と本文の「鉄則」
第9回 開封率40%超えへ!「届いて読まれる」メルマガに変える問題解決ガイド
第10回 「開封・クリック」を獲り続ける!これからのメルマガマーケティング戦略と設計図