中小企業のマーケティングご担当者様、そしてメール配信システムの管理をされている皆さん、こんにちは!
これまでの記事で、あなたのメールが「お客さま」に届かない理由や、それを防ぐための「ドメインの評判」チェック、そして「なりすまし対策」の重要性についてお話ししてきました。
メールを確実に「届ける」ための土台は、これで少しずつ見えてきたのではないでしょうか。
しかし、メールマーケティングの本当のゴールは、ただメールを「届ける」ことだけではありませんよね?
送ったメールが「お客さま」に読まれ、クリックされ、そして最終的にビジネスの成果につながることです。
そこで今回は、あなたのメールマーケティングがどれくらい成功しているかを知るための「物差し」、つまり「最新の目標値(KPI)」について、具体的に見ていきましょう。
特に「開封率40%」という数字は、これからのメールマーケティングで目指したい大切な目標です。

目標値ですか!なんか数字って聞くと難しそう…
でも、どれくらい頑張ればいいのか、わかるとやる気が出ますね!
そうですよね。闇雲にメールを送るのではなく、具体的な目標を持って取り組むことが、成功への近道なんです。
今どきのメールマーケティング「成功の目安」ってどんな数字?

「うちのメルマガ、効果が出てるのかな?」「このままでいいのかな?」
そんな風に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
メールマーケティングの効果を測るには、いくつかチェックすべき大切な数字があります。
これらの数字は、あなたのメール施策の「健康状態」を示してくれるんです。
令和時代のメールマーケティングで、特に注目したい3つの重要な目標値をご紹介します。
あなたのメールが「お客さまに開かれたかどうか」を示す割合です。
これまでの平均的な開封率は20%あればいいなど、もっと低い傾向にありましたが、受信ボックスのセキュリティが厳しくなった今、「ちゃんと届いて、しかも開かれている」メールの価値が非常に高まっています。
開封率:40%以上
つまり、質の高いリストに、お客さまが興味を持つ内容のメールを届けられているかの目安になります。
エラー率:3%以下
あなたの送ったメールが「何らかの理由で届かなかった割合」です。「アドレスが存在しない」「受信ボックスがいっぱい」など、様々な理由でエラーになります。
このエラー率が高いと、あなたの「送信元ドメインの評判」が下がってしまう原因にもなります。「このドメインは、存在しないアドレスにばかりメールを送っているな」とGoogleに思われてしまうかもしれません。
迷惑メール報告率:0.3%以下
あなたのメールが「お客さまに『迷惑メールだ!』と報告された割合」です。この数値は、受信ボックス側があなたのドメインを評価する上で、非常に重視するポイントです。
たとえ「迷惑メールフォルダ」に入らなくても、この報告率が高いと、Googleなどの受信ボックスから「この送り主は迷惑がられている」と判断され、今後のメール到達にも悪影響を及ぼします。

なるほど…!開封率だけじゃなくて、エラーとか迷惑メールの報告も大事なんですね。全部つながってるんだなぁ…
その通りです。これらの数字はバラバラではなく、すべてが連携してあなたのメールの「届きやすさ」や「読まれやすさ」に影響を与えているんです。
具体的な目標設定と、数字から見つける改善のヒント

これらの目標値を見て、「うちの会社は大丈夫かな…?」と不安になった方もいるかもしれません。
でも、ご安心ください。大切なのは、今の数字を把握し、そこから改善点を見つけることです。
数字から改善点を見つける3つのヒント
1.開封率が低い場合
- 件名:お客さまが思わず開きたくなるような魅力的な件名になっていますか?
- 送信時間帯:お客さまがメールをチェックしやすい時間に送っていますか?
- 送信元名:誰から送られてきたか一目でわかりますか?
2.エラー率が高い場合
- リストの鮮度:古いお客さまリストを使っていませんか?定期的なメールクリーニングが必要です。
- 登録時のミス:入力時に間違ったアドレスで登録されていませんか?
3.迷惑メール報告率が高い場合
- 内容:お客さまが求めている情報ですか?
- 配信頻度:送る回数が多すぎませんか?
- 登録方法:本当に「送ってほしい」と望んでいるお客さまにだけ送っていますか?

数字って、ただの記録じゃなくて、次に何をすればいいか教えてくれるヒントになるんですね!すごい!
そうなんですよ。これらの数字を定期的に確認し、まるで車の運転中に速度メーターやガソリンメーターを見るように、常にチェックする習慣をつけましょう。
そして、問題が見つかれば、すぐに改善のハンドルを切るようにしましょう。
目標達成のための「定期的なチェック」と「改善の繰り返し」

メールマーケティングは、一度設定したら終わりではありません。
常に変化するメール環境や、お客さまのニーズに合わせて、「PDCAサイクル」(計画→実行→評価→改善)を回し続けることが重要です。
これらの目標値は、あなたのメールマーケティングが「届く」だけでなく「読まれる」ための羅針盤となります。
ぜひ、この3つの数字を意識して、あなたのメールマーケティングをさらに一歩前進させてください。
次回は、「そのリスト、本当に大丈夫?古いメールアドレスは「極めて危険」」というテーマで、今回少し触れた「エラー率」とも深く関係する、メールリストの「鮮度」について詳しくお話しします。お楽しみに!